天然記念物や巨木等の紹介

樹木への旅 1月 善養寺 影向(ようごう)のマツ

東京都江戸川区東小岩

寒い冬には落ち葉や薪などを火にくべ、太古の昔から人々は木々を利用してきました。
そして、養分となる落ち葉や枯れ枝などが少なくなった痩せた土地では、それでも生きてゆける“松”が登場します。

世阿弥の作品に「老松」があります。長寿千年の松を「神松」として称えた能です。
「 ・・・ さす枝の さす枝の 梢は若木の花の袖 これは老木の 神松の これは老木の
神松の 千代に八千代に 細石(さざれいし)の 巌となりて 苔のむすまで ・・・ 」

写真の松は、国指定天然記念物の“影向(ようごう)のマツ”です。善養寺境内に生育する樹齢600年と言われるクロマツです。 近年樹勢が衰えたため大規模な治療が行われましたが、さすがに松、幹肌は今なお力強い。 以前は背の高い松が対になっていて、その姿から「鶴亀の松」とも呼ばれていました。 しかし、往時の鶴の松は今はなく、代わりに二代目が頑張っています。

全国各地で薪能がよく見られるようになりました。この松を長寿千年の松に見立てて「老松」を見たいものです。

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緑の総合病院 院長 神庭正則

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